いやいや、正直めちゃくちゃ嬉しいし、食べたいのは山々だけど……タダでもらったら悪いよね。さすがに。
だけど遠慮する私に咲夜くんは笑顔で箱を押し付ける。
「いいのいいの!だって俺、柚月のおかげで超助かったし。これはほんの気持ちだから。それとも、甘いもの好きじゃなかった?」
しまいには顔をじっと近づけられ、そんなふうに聞かれて。甘いもの大好きな私は、もちろん否定なんてできなかった。
「す……好きっ!!」
思わずドヤ顔で答えたら、咲夜くんがクスッと笑う。
「あははっ!なにそのリアクション。可愛いなぁ~。よかった。じゃあもらってよ」
「うん。それじゃお言葉に甘えて……。ありがとう!」
「いえいえ、こちらこそほんとにありがとね」



