【完】俺がずっと、そばにいる。


ホテルのロビーにて先生から宿泊についての説明や注意を聞いたあとは、琴子と二人荷物をもって自分たちの部屋に向かう。


「うちらって、207号室だよね?」


「うん、そうだよ」


琴子とは運よく同じ部屋になれたので、とても心強い。


「どんな部屋なのかな~、楽しみだね」


「ねっ、楽しみ!」


すると、そんな時すぐ後ろから誰かにポンと肩を叩かれ名前を呼ばれた。


「ゆーずきっ!」


あれ?この声は、確か……。


振り返るとそこには、キラキラの笑顔を浮かべるあの人物の姿が。


「あ、咲夜くん」


さっそくまた会っちゃった。


「これ、ありがとね。超助かった」


咲夜くんはリュックから借りていたモバイルバッテリーを取り出すと、手渡してくれる。


「いえいえ、どういたしまして。充電できた?」


「うん、バッチリ。おかげさまで」


「ほんと?よかったー」