それでも俺は、こうして彼女のそばにいられることが嬉しかった。 いつからか、誰よりも特別な存在になっていたんだ。 ずっとずっと、内に秘めていた想い。 『俺が彼氏のフリ、してやろっか?』 あの時あんなことを口にしたのは、ただの思い付きなんかじゃない。 気まぐれでもない。べつに女除けのためでもない。 ……そう。俺は、ずっと彼女のことが好きだった。 . * .