【完】俺がずっと、そばにいる。


「ご、ごめん……。ごめんねっ」


謝る私の耳元に、りっくんの優しい声が響く。


「いいから。甘えてろよ」


そして結局私はそんな彼の胸に顔をうずめて、しばらくずっと泣き続けていた。


子供みたいに大声をあげて。


本当はずっと、こんなふうに思いきり泣きたかったんだ。


だけどなぜだかそれができなくて、苦しかった。


彼の腕の中は不思議とすごく居心地がよくて、気持ちが落ち着くような気がした。


りっくんありがとう。ごめんね。


私は本当に、助けられてばっかりだね……。