そう言われてドキッとする。
同時に感心してしまった。
すごいなぁ。やっぱりりっくんは気づいてたんだ。
今日私の態度が変だったことに。
「寒くねぇのかよ」
「……さ、寒い」
私が答えると、りっくんは呆れ顔でつぶやく。
「バカ。風邪ひくぞ」
そして、急に私の冷えた手を片方取ると、ぎゅっと握ってきた。
「うわ、手ぇ冷たっ」
りっくんの手があったかくて、なんだか泣きそうになる。
何でりっくんの手はいつもこんなにあったかいんだろう。
「だ、だって……」
目を潤ませながら言葉を詰まらせる私をりっくんがじっと見下ろし、小さくため息をつく。
「……はぁ。なんでお前はそうやってさ、すぐ我慢すんだよ」
「え?」
「泣きたいなら、泣けば?」
「……っ」



