「はぁっ?お前さっきは『どこでもいい』とか言ってたじゃん!なんだよ急に。しかもなにこれ、人気のパンケーキ店?女子かよ!」
「なんだよ。文句あんのかよ」
「いや、べつにいいけどさー、お前っぽくないっていうか。急にどうしちゃったの」
「はいはいはーい!私もそこ行きたい!パンケーキ好きだし!」
するとそこになぜか琴子までノリノリで加勢してきて。
女子に優しい玲二くんは、それを聞いた瞬間態度がコロッと変わった。
「おぉ、珍しく琴ちゃんまで乗り気だ!じゃあここマジで行っちゃう?」
「うわ、お前な……」
りっくんはそんな玲二くんに呆れてたけど。
今の流れで、いつのまにかまた普通に和やかな話し合いのムードに戻ってくれてホッとする。
もしかして、今のはわざとだったのかな。
りっくんは私の様子が変だってことに気が付いて、わざと話をそらしてくれたのかな?
そう思ったら少し申し訳なかったけれど、あらためて彼の優しさを実感して、感謝の気持ちでいっぱいになった。
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