「1階が専用のアトリエで2階が生活の場所さ」

案内され、僕たちは1階にあるアトリエに入った。


「うわ~。学校のアトリエより綺麗」

安西が声を上げた。


20畳くらはあるだろうか。

若々しいイグサの香りがした。


壁の棚には日本画で使う絵の具が

透明の瓶に入って整然と並べられていた。