元カレとは、同じ大学で“カフェ巡りを堪能する会”というサークルを通して知り合った。同じ年でコーヒー好きでなにかと共通点の多かったためか、すぐに意気投合して付き合った。

私にとって彼は初めての彼氏だった。それまでは恋愛小説や恋愛コミックを読み漁っては恋することに憧れて、元カレと付き合いだしてからは恋するヒロインにでもなった気分でいた。彼はイケメンだったし、優しかった。一緒に隣を歩くだけで自慢の彼氏だった。

今思えば、なぜ内面をもっとよくみなかったのかと後悔も沸くけれど、その時は別れてひとりになる勇気もなく、次第に恋愛依存になっていった。付き合いだして数ヶ月で浮気されようがお金を貸そうが、彼には私しかいないし私には彼しかいないんだ。と、当時の私はまさに恋は盲目で、ダメンズに振り回されるイタイ女だった。

当然周りの友人に反対されたけれど、“いつか結婚しような”という言葉に振り回されて、気がつけば三年の月日が経っていた。