私、それでもあなたが好きなんです!~悩みの種は好きな人~

「い、石堂……さん?」
気が付くと、石堂さんは後ろから私をやんわり抱き込み、そしてぎゅっと腕に力を込めた。

「あとひとつ、質問していいか?」

「……はい」

「俺と……付き合って欲しい、将来を見据えて……だめか?」

石堂さんからの言葉に胸が跳ね上がる。前に、ちゃんと石堂さんから好きだと言われたけれど、あれからなんの音沙汰もなく、本当に恋人同士になれたのか不安だった。自分だけ好きな気持ちが溢れて、切なかった。だから、そんなこと、いまさら聞かれなくたって、私の気持ちは決まっているのに……。

嬉しい感情を噛み締めて、私は後ろから抱きしめる石堂さんに向き直った。

「はい。こちらこそよろしくお願いしま――んっ」

石堂さんは、そんな質問をしつつも、私の答えはわかっていたはずだ。その証拠に、私の言葉が終わらないうちに熱く口づけてきた。