「あ、花岡さん、ちょっといい?」
「はい」
雅人さんに手招きされて、店の奥へ行く。
「急で申し訳ないんだけど……今日、十九時から本社で社員面接みたいなんだ、花岡さんの」
「えっ!? 私の? それに、十九時からって……なんか遅くないですか……?」
「花岡さんの希望を聞いて、一応僕の方から人事の方に連絡を入れておいたんだけど、大丈夫! 花岡さんなら、スフラグループの方が頭を下げて、お願いしますって言ってきてもいいくらいなんだから」
呑気に笑っている雅人さんとは裏腹に、面接と聞いて、私は不安にならずにはいられなかった。けれど、社員になりたいと言ったのは私だ。そして、ついにそのチャンスが巡ってきたのだ。足踏みしている場合じゃない。
けれど、いきなり今夜と言われても、このまま普段着で面接にはいけない。今日は早番で、十六時に仕事が終わる予定だから、少し早めにあがらせてもらって、急いで家に帰ってスーツに着替えてとんぼ返りすれば、なんとか十九時には間に合う。
「ほんと、いきなり向こうの都合で申し訳ないね……でも、花岡さんが社員になって、店長になってくれたら、僕も安心して店長引退できるよ、あはは」
陽気に笑う雅人さんを見ていると、そのお気楽な性格も微笑ましく思えてしまう。
「はい」
雅人さんに手招きされて、店の奥へ行く。
「急で申し訳ないんだけど……今日、十九時から本社で社員面接みたいなんだ、花岡さんの」
「えっ!? 私の? それに、十九時からって……なんか遅くないですか……?」
「花岡さんの希望を聞いて、一応僕の方から人事の方に連絡を入れておいたんだけど、大丈夫! 花岡さんなら、スフラグループの方が頭を下げて、お願いしますって言ってきてもいいくらいなんだから」
呑気に笑っている雅人さんとは裏腹に、面接と聞いて、私は不安にならずにはいられなかった。けれど、社員になりたいと言ったのは私だ。そして、ついにそのチャンスが巡ってきたのだ。足踏みしている場合じゃない。
けれど、いきなり今夜と言われても、このまま普段着で面接にはいけない。今日は早番で、十六時に仕事が終わる予定だから、少し早めにあがらせてもらって、急いで家に帰ってスーツに着替えてとんぼ返りすれば、なんとか十九時には間に合う。
「ほんと、いきなり向こうの都合で申し訳ないね……でも、花岡さんが社員になって、店長になってくれたら、僕も安心して店長引退できるよ、あはは」
陽気に笑う雅人さんを見ていると、そのお気楽な性格も微笑ましく思えてしまう。



