私、それでもあなたが好きなんです！～悩みの種は好きな人～

「は、はい……」

自分の顔が真っ赤になっているのがわかる。水谷さんに知られるのが恥ずかしくて、両拳をぐっと膝の上でぐっと握ってうつむいた。

「まったく、その最後のページは報告書というより、石堂個人の私情ですよね？」

「これも会議に……出した内容なんですか？」

そう言うと、水谷さんが笑いながらゆっくり首を振る。

「本人は構わないとかなんとか言っていましたが……石堂副社長の個人的な告白なんて、流石にその最後のページだけは遠慮していただきましたが……」

こ、告白――!?

改めてみると、確かに報告書というよりも私情の入った日誌のようにも見える。私はファイルを握り締めたまま、呆然としてしまった。