「ICレコーダーを石堂さんに渡した時、一ノ宮コーポレーションが不利な立場になってもいいのかって聞かれたから、「悪いことをしているのはうちだから、不利になるのは自業自得だ」って言ったの、そうしたら、そういう気の強いところは里美に似てるって、笑ってそう言ってた。ねぇ、石堂さんって、里美のことが好きなんでしょう?」
「えっ!?」
「じゃなきゃ、お見合いをぶち壊しに石堂さんが現れるわけないもの」
教えなさい。と姉は前のめりになって、じっと私を見つめる。私はその視線から逃れることができずに、赤くなって俯いた。
「好きなのは……私の方、かな? 私、お母さんからお姉ちゃんと石堂さんが婚約者だって聞いても、自分の気持ち諦められなかった。そのくらい、彼のことが好きなの」
そう言うと、姉は顔を綻ばせて言った。
「えっ!?」
「じゃなきゃ、お見合いをぶち壊しに石堂さんが現れるわけないもの」
教えなさい。と姉は前のめりになって、じっと私を見つめる。私はその視線から逃れることができずに、赤くなって俯いた。
「好きなのは……私の方、かな? 私、お母さんからお姉ちゃんと石堂さんが婚約者だって聞いても、自分の気持ち諦められなかった。そのくらい、彼のことが好きなの」
そう言うと、姉は顔を綻ばせて言った。



