「う~ん、しばらく恋愛するのはお休みしたい」

「そっか……変なこと言っちゃったね」

自由奔放な元カレに辟易した私は、一ヶ月前に自分からついに別れを告げた。三年も一緒にいたというのに、私に最後に言った言葉は“あっそ、じゃあ別の女のとこにでも行ってこよっと”だった。情もへったくれもない馬鹿な男だった。私の黒歴史にようやく幕が下りたと思ったら、今度は自分の勤め先がなくなってしまった。

こんな仕事運にも男運にも見放された不幸な私をどうか笑い飛ばしてやってくれ、と思っているのに、沙耶は心底気の毒そうに目を細めて私を見つめた。


すると――。