みんな黙り込んだ。

乃「ごめん・・・。私が助けられたように、私が助けたかったの。同じ思いをしたから何が必要か分かってしまうから・・・だから・・・・・勝手にしたことは謝るけど、どうしてもほっとけなかった・・・。」


言いながら自然と涙があふれる。

昔を思い出してか、勝手にしてしまったのを怒られるのが怖いからか、どうしてだか分からない。


海「でも」
光「そうか。」

海斗を遮るように言う。

光「ごめんな。みんな怒ってるわけじゃないんだ。だから泣くな。」


優しく頭をなでてくれるから恐怖が和らぐ。


光「乃愛瑠は優しいからきっと勝手に行動してしまうことは想像できた。たださ、心配なんだよ。急にいなくなるのが。だからさ、前もって俺らに言ってくれ。そうすれば協力するから。俺達は仲間だろう?」

乃「うん・・・。」


止まりかけていた涙がまた流れる。


どこまでも優しいみんな。



いつのまにか日常に戻っている。


膝を取り合ったり、面白いことを言ってふざけたり。




私は本当に幸せ者だ。
















暫くみんなを見ていた後そーっと隣を見る。

静かに雑誌を見ている光輝。



いつも私の気持ちを一番に考えてくれる。


どうしてそこまでしてくれるの?




光「ん?」


雑誌から私に視線を向ける。


光「何見てんの?」


見ていたことがばれて途端に顔が熱くなる。




おかしい・・・。



光「あれあれあれ?赤いよう
結「あ───────!!!近い!!」

隆「離れてよ!!このけだもの!!」

光「ああ"?」

海「何したんだよ。」

光「さあ?」



助かった。



目の前で喧嘩が始まる。


こんな日常がずっと続けばいいのに。



最近は平和だからつい安心しきってしまう。




でも、問題は山積みだ。






それでも華子との仲直りは大きな一歩だったと思う。





結「こら─────!!」

乃「アハハハハハハハ!!!!」







乃愛瑠side
end