「三津代さん!!三津代さんっ!!!」


目が覚めたら 私は病室にいた。

頭イタ…


なにこれ。物凄く頭痛がする。

それに…ここは一体…どこ!?

あれ?



学校…お弁当



お弁当忘れたから取りに帰って、


途中で 隣の佐藤さんのおばさんに会って挨拶して、


私 かなり急いで帰って…

あれ?




帰って…



帰って



…ないな。


どうしたんだっけ…。



身体を動かそうとした。


全く 力が入らない。


「う…何?これ」


「三津代さぁ~ん!!あぁ~良かったぁ、意識がもどった~!!!あ、看護婦さん!早く、先生呼んで、早く!」


頭頂部の禿げた小太りのオジサンが、顔を赤くして看護師を呼び止めた。


「あぁ~三津代さん!良かったぁぁ。僕、目覚まさなかったらどうしようかと思いましたよぅ~。」

「はぁ……。」


なに?

この人…知らない。

何かあった?私。


いくら考えようとしても


頭には 佐藤さんのおばさんの顔しか 出てこなかった。