【懍side】

「なあ、懍俺お前の事…」

「ごめん、あたし翔馬の事嫌いだから…!」

「懍!」

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「ん…懍」

「んっ…。」

「どうした?」

「あ…ちょっと…。」

また、あの夢だ。

あの夢がいつまで経ってもあたしの頭から離れない。

「何だよ。寝ぼけてたのかよ。」

「あっ…ちょっと…。拓也…ん」

拓也はいつもあたしにキスをする。

こっちの気持ちなんてお構いなしだ。

ギッ…ギッ…。

「あっ…。や…っ」

今日もギシギシとベッドで激しく音を鳴らす。

拓也のSEXは全然気持ちよくない…。

自分勝手だ。

「懍…俺もうイク…。」

そして勝手に自分だけイク。

だからあたしも演技だけする。

「あー…拓也!」

喘ぎ声をひたすら出す。

事が終わった後、拓也が口を開いた。

「懍…加えて」

そしてあたしは噛みちぎる思いで拓也のを加える。

「っつ…!」

拓也は自分勝手。

事が終わったら、絶対フェラをあたしにさせる。

「ハア…っハア…っ」

「やっぱ最高だな懍とのSEXは」

あたしは、着替える準備をする。

「ねえ、拓也…。」

「あ?何だよ」

「ううん…。何もない。」

「お前は俺にとって性欲処理だからな。
肉便器には持ってこいだわ」

「…そうだね」

「懍、好きだよ」

「あたしも好きだよ。拓也」

嫌いは好きの言い様って言葉がある。

本当は好きな癖にわざと嫌いって思わせる表現だ。

あたしにとって拓也に対する【好き】の意味は

…反対の意味だ。