――5月中ごろになった。


あれから成瀬君とのことについて、女の子たちに責められることもなく、リカちゃんもなるべく私と話さないように過ごしていた。

私の方も、リカちゃんが少し怖くなり、関わりたくないなと思ってたので、それはそれでお互いよいのかもしれない。


『こころちゃん、今日は部活?』


そんなことよりも、毎日のように話しかけてくるのは成瀬君だった。

成瀬君と関わると、女の子たちから反感を買ってしまう。それが怖くて嫌だったけれど、そんなのお構いなしに、成瀬君は私に笑顔を向ける。


「今日はないけど……」