せっかくのシャッターチャンスを逃してしまうと思って、猫を捕まえようとしたら、小さい垣根に突っ込んでしまった私。 「いてて……」 『大丈夫?』 ――ん? 垣根から抜け出そうとする私の頭上から、男の子の声がした。 「?!な、成瀬君?!」 やっと抜けた頭を上にあげ、声の先を見ると、そこにいたのは同じクラスの成瀬玲君だった。