りょ、燎平!?相手燎平なの!?



「うるせぇなぁ。

俺が相手じゃ不満?」



上目遣いで聞いてくる燎平。



うっ、イケメンってずるい…



「い、いや、別に不満とかは無いけど…

相手役やるなら、巻き込まれちゃうんだよ?

怜先輩がもし本当にやきもち妬いてくれたとしたら、その矛先は燎平に向かうことになっちゃうし…」



出来れば燎平のことは巻き込みたくない。



「それなら尚更だろ。

大してお前と仲良くないやつにそんな役任せらんねぇ。

大体、もう巻き込まれてるようなもんだしな。」



う、それもそうだ。



自分の自分勝手さに気づく。



「で、でも、ほんとにいいの?」



こんな面倒くさいだけの役…



「だから、良いって言ってんだろ?

俺以外いねぇし。

…それに、俺にとってもその方が好都合。」



「燎平?」



「い、いや、なんでもねぇよ。

俺がその役引き受けてやるから気にすんなって話。」



何かをボソッと呟いたような気がしたけど…



気のせいだったのかな?



「そっか…

じゃあ…相手役、お願いします!」



「おう!」



こうして、私の相手役は燎平に決定した。



「これから楽しくなりそうねぇ?」



「咲希は黙ってろよ。」



「はいはい。」