朝は今まで通り迎えに来てくれるものの、休み時間も帰りも、私から先輩に会いに行くことばっかりで。



これが俗にいう『倦怠期』というものなのだろうか。



怜先輩は、非の打ち所がない人だ。



ルックスも良し、頭も良し、運動だってできて、性格も良い。



学校ではもちろんモテモテで、王子様と呼ばれるほど。




対して私は、薄っぺらい人間で。



学校のみんなは、可愛い可愛いって言ってくれる。



でもそれは、本心じゃない。



完璧な怜先輩と付き合った私を褒めるのは、学校内の暗黙の了解で。