縛られし者





「これは………紫雨と、………誰だ?」



拾い上げた小さめの写真には、4、5歳位の紫雨らしき子供ともう1人同い年位の女の子。


それから、20歳前半位の女性。



母親と兄弟か?


いや、紫雨に兄弟は居ないはず。



「と言うか………紫雨もこんな笑い方をするんだな。」



この写真の中の紫雨は他二人を思えば控えめな笑い方だが、それでも年相応の子供らしい笑顔をしていた。



「………届けてやるか。」



ここに落ちていたということは、紫雨はこれを持ってここに来たということ。


急ぎで来たのにも関わらず持っているということは、常に持ち歩いていると考えていいだろう。


あの紫雨が常に持ち歩いているのなら余程大切な物のはず。