「あ、ごめん、ごめん。」
響夜は私を解放すると、私の頭を撫でて何か口ずさんだ。

「君はいい子で優しい子」
どこかで聞いたことのあるフレーズ。
なんだろ…テレビかな?

「すごく、懐かしい。」
私が消え入るような声で言うと、彼は目を丸くした。

「知ってるの…?」