幼なじみの溺愛が危険すぎる。 〜中学時代〜

その時、ジャージ姿のちはるちゃんが現れた。


「あれ? りり花と…如月も?
こんなところでなにしてるの? 

えっ、まだ掃除おわってなかった⁈ 」


「ちはるちゃん! 」


ちはるちゃんに向かって一歩踏み出したところで…




「あっ…、痛っ! 」



左足に激痛が走った。


バランスを崩してしゃがみ込むと、
先輩たちは、顔を見合わせて逃げるように去っていった。



バタバタと去っていった先輩たちと、しゃがみ込んだ私を交互に見ると、


ちはるちゃんの表情が険しくなった。



「……どうしてあの連中とりり花が?
なにかあったの⁈ 」




「それがね…」


と、言いながら、立ち上がろうとしたものの
力が入らずによろけると


サッと玲音の両腕に支えられた。



「ご、ごめん、なんだか、色々びっくりして…」



玲音に支えられながら、

玲音をちらりと見上げる。



低い声で先輩達を脅かすようにしていた玲音は

私の知っている玲音とはまるで別人のようだった。