強くてかっこよくて優しいりりちゃんは、
いつのまに、
こんなに小さくて華奢な体になったんだろう。


胸に抱いたりりちゃんの体は、
熱であつく火照っている。


頬にそっと手を当てると、
りりちゃんが気持ちよさそうに表情を緩めた。


「玲音、大丈夫だよ……」


寝言で名前を呼ばれてどきりとする。


熱で苦しそうにしているりりちゃんの額を冷やす。


薬が効いてきたのか、
しばらくすると、

りりちゃんが安心したようにスッと眠りについた。


りりちゃんの寝顔にそっとささやく。



りりちゃん、俺、りりちゃんの弟じゃ嫌なんだよ。



りりちゃんの全部を、俺のものにしたいんだよ。



りりちゃんの唇をたしかめるように、ゆっくりと自分の唇を合わせる。

俺、頑張るから。

りりちゃんを守れるくらい強くなるから。


だから、ずっとりりちゃんの一番近くにいさせてね。


もう一度ゆっくりとりりちゃんに唇を重ねると、りりちゃんを起こさないように、

そっとりりちゃんを抱きしめた。