【side 玲音】


「じゃ、玲音、先に寝るね」


お風呂上がりのりりちゃんがパジャマ姿でリビングに顔を出した。


「玲音、家に帰る?」


「泊ってく」


りりちゃんの顔を見ないまま答えた。


「わかった! 玲音のパジャマはいつものところにあるよ。
じゃ、おやすみっ! 」


あくびをして、自分の部屋へと入っていったりりちゃんを視界の隅にとらえる。


しばらく時間をつぶしてから、
眠っているりりちゃんの隣に滑りこんだ。


りり花の寝顔をじっと見つめる。


りり花なんて嫌いだ。


あんな手紙受け取って。


ぐっすりと眠ってしまったりり花の鼻をつまむと、

りり花が煩わしそうに頭を振る。


りりちゃんのバカ。


俺が好きなのは、りり花だけなのに。


あんな手紙もらっても困るだけなのに。


瀧澤なんかと仲良くして。


両腕を伸ばしてゆっくりと、
りり花を背中から抱きしめた。


こんなに近くにいるのに、
どうしてわからないんだよ。



りり花を抱きしめる腕に、ぎゅっと力をこめる。


すると……