少し茶色で短い髪。



右耳にピアスが3つ着いてて、どれもかなめの雰囲気にピッタリのものばかり。



まるでかなめのために作られたみたいだった。



私はかなめのかっこよさに目が離せなかった。



「お前、ほんと大丈夫か?さっきからぼーっとしてるけど…」



かなめが私の顔の前で手を振りながら言ってきた。



その言葉にハッと我に返った私は、慌てて「大丈夫」と答える。



「そーか? ってか、お前俺のこと知ってんの?」



「……………それなりに」



「って、何聞いてんだか。そりゃー知ってるよな。で?俺の何が目的?」



「え?」



どゆこと?



いきなり、なに?



「俺の地位か?俺の女になりたいか?」



何言ってるの?



別にかなめのことかっこいいとは思うけど恋愛感情なんか一切ないし。



もしかして……自意識過剰?



それに………。



「恋愛なんて………」



「なんてってなんだ?」



「………なんでもない」



「言えよ。そこまで言ったんだから」



「言うわけない」



「ふふっ、お前は俺を知ってても媚びらねーし、怖がりもしねーんだな。俺と普通に話をする女はお前ぐらいだよ。変わったやつだな」