「なに驚いてんだよ。さっきからずっと声にでてるぞ。 俺が何でここにいるんだーとか、テレパシーがどーのとか」
「え、あ…その……」
「俺がここにいちゃ、わるいのか?」
睨みを効かせてきた。
ビクッ。
今まで睨まれた中で1番怖い。
さすが白虎の総長様。
さすが名のある族であること。
怖い怖い。
だけどなんか、そのカッコいい顔で睨んできても威力半減?
怖いっていうよりもイケメンの主張が強い……っていうか。
確かに怖いんだけど、睨んでても様になってる、感じ?
かっこいいのに顔が般若って感じ?
半減してるはずなのに、ここまでとは………。
「いや」
慌てるな、私。
いつも通りの私なら、大丈夫。
「ぷっ…ふはは。お前何慌ててんの……くっ……ふっ…」
え……なんで…………。
やっぱり私が考えてることがわかる?
もしかして今、私おちょくられた?
ポーカーフェイスは人一倍できるのに。
