私は、朱雀をうまく撒けてると思った。
でも、ある日行き帰りだけ朱雀が護衛として付いてるのに今日はいなかった。
朝、玄関にいなかったのだ。
「…………」
だけど興味のない私は、それほど気にしなかった。
朝からいい気分で学校に向かう。
……………ん?
付けられてる。
私は、気づかれないように撒こうと学校に着くまでに試みる。
人混みの中を歩いたり、姿が見えなくなるようにいっぱい曲がったり。
いろいろとしたけど、撒けなかった。
手強い、というかしつこい。
一旦魁さんのところに戻ろう。
私は、その場に立ち止まりカバンの中を漁る。
ガサゴソ。
今ならまだ魁さんがいるかもしれない。
とりあえず連絡しないと。
カバンの中から取り出した携帯。
連絡先は2件のみ。
魁さんと隆さんだけだ。
急いでメールを打つ。
もちろん、3人だけが知ってる暗号で。
…………………よし、急いで家まで戻ろう。
その間で撒けるなら一石二鳥ってことで、裏路地とかにも入っていった。
