同時刻。 九条家の玄関前。 そこには男2人の姿。 「楽しそうですね」 「そうだな」 家の外にも聞こえている笑い声。 男はポケットから白い手紙を取り出す。 手には手袋がはめられていた。 「あの子は俺たちの…」 「………返してもらおう」 「はい……」 男は手紙を玄関の戸に挟み、男と並んで夜の闇の中へと消えていく。