白い虎と蝶 ~絆~



「??」



「もし俺の話を聞いてて少しでも怖いとか、過去のことを思い出すことがあるなら」


そこまで言ってかなめは私の手を握ってきた。



「!?」



「手、握って?」



「……………………わかった」



だいぶ、間があったな……なんて文句言ってる。



「じゃ、はじめるぞ。まず俺らが昨日助けに来た所まではわかるか?」



「うん。何となく覚えてる……」



「その後俺らは青龍とやり合った」



そこまで言ってかなめの方から私の手を握ってきた。



「?」



「だけど、朱雀は倒せていない」



ぎゅっと握っている。



かなめはきっと私から握ることが出来ないってわかってるんだ。



それに、過去に何があったのかも。



朱雀って名前のところで少し強く握ったから。



「大丈夫。俺は何もしない。今まで俺がなにかしたこと、あるか?」



「な、い……」



「だろ?なら大丈夫。俺は大丈夫」



「うん……」



そう言ってまた手を握った。



「まぁ、少し……というか結構殴ったりしたからアイツは今病院だけどな。あいつを倒した時、まなは眠っていたんだ。



だから、俺ら4人の中で誰がまなのことを見るのかって話になってな。



ほら。お前女だし、さすがに年頃の男が4人いるところに1人で、寝かせておくのはまずいだろ?なによりアイツのことでお前は疲れたみたいだからな」