「あ?どした慧」
「あの二人がキレるなんて………。そんなこともあるんすね」
さっきから何も話さなかった慧。
話さなかったんじゃなくて話せなかったんだろう。
慧でも、この2人がここまでキレるところを見るのは初めてだからな。
「そーだな。あいつらがキレると俺でもこえーよ?」
「あの二人があそこまでキレてんの俺初めて見たっす」
「そっか。なら、せいぜい今回のちゃんと見ておけ?
んで、怒らせねぇーよーにしろよ?
まぁ、滅多なことがない限りキレるとは無いけどよ」
無言で俺よりも先に行くひかると彗。
ブォオン。
バイクのエンジンをかけて、ひかると彗、慧に目で合図して頷きあい、青龍の倉庫に向かって走る。
頼む……間に合え。
無事でいろよ、まな!
しばらく走ると、青龍の倉庫が見えてきた。
近くにバイクを止めてから歩いて倉庫に向かう。
入口のところに青龍の下っ端と思われる2人が門の前に立っていた。
そいつらをひかると彗が腹に一発お見舞いして倒す。
「いくぞ」
門を開けて中に入る。
そこには青龍の下っ端どもがいた。
俺は青龍の幹部部屋に向かう。
