「え?...血?....い、痛い....痛いッ!痛い痛い痛い!!頭が痛いいいいいい!!」
里沙は膝が笑ってガクガクしている状態で頭を両手で抱えた。里沙が叫べば叫ぶ程、頭から俺らが分かるほどの血が飛び出て、床を塗り潰していく。それは尋常な量では無かった。水鉄砲で打った水のような勢いで、"プシャアー"という音と共に外へ打ち上げられた。
「やめて痛い!!痛い!ごめんなさい!ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!痛....ガガガガギギ....ああああああああァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙!!」
ヘッドバンドのように頭を振りながら叫んでいるので、血が教室のあちこちに撒き散らされ、廊下まで届くほどになっていた。もう教室のみならず、廊下側も大騒ぎ。悲鳴が学校を包んでいた。
里沙が叫んでいる中、俺は見てしまった。何でここまで流血が凄いのか、それはツムジから段々と頭が開いていっている。肉が離れていく生々しい音を発しながら、徐々に花のように外側へと動いていく。それは里沙がやっているのではなく、ひとりでにだった。
頭がもう既に中身が見えてしまいそうまで開いてしまった時、里沙の叫び声は消えていき、やがて力無く倒れた。
里沙が静かになっても、周りはずっと騒いでいる。どうすればいいのか分からず、泣くか棒立ちしているしか無かった。



