「いやッ!やめて!!もうあんな思いはやだ!!私がなにをしたって言うの!?消えてよ!!消えてよ!消えて消えて消えて消えて消えてぇ!!」


静一先生を突き飛ばして、教室の端へと頭を抱えなかまら、ヨタヨタしながら下がっていく。吉永が不安に思い、里沙に近寄って両肩を掴んで揺さぶった。


「里沙!落ち着いて!!私を見て里沙!落ち着いて....どうしたのよ里沙?」


「あ....あぁぁあ....里優....私どうすれば....どうす」


里沙は里優の声を聞いて安心したのか、涙を流しながら頭を上げる。だが、さっきの静一先生のように顔を見た瞬間目を見開いて、突き飛ばした。
今までどんな時でも仲良しだった里沙に突き飛ばされた吉永は仰天した。

だが、静一先生と違ったところがあった。里沙は発狂しながら吉永を突き飛ばすと、すぐ近くにあった椅子を持ち上げて、あろう事か吉永の頭目掛けて振り下げた。

"ガンッ!!"という酷く響く生々しい音が教室へ鳴り響き、静寂が起きた。その静寂を絶ってくれたのが、吉永が頭から血を出しながら倒れる音だった。


「はっ!はっ!....い、いやああああ!!」