「じゃあさダンスやってみない?絶対楽しいよ!」
お馬鹿な月璃が一言言うと、里沙が首を傾げる。
「ダンスか....良さそうだけど、乃那はダンス踊れるの?」
「うん!無理!!」
「いや、無理なんかい....」
「でも楽しそうじゃんダンス!!」
「ダンスね....どうだろ?」
すると効果音が響き、四人はスグに横へはけた。俺と敦はすぐさま照明を消すと、次の準備に取り掛かった。
準備が出来て、敦も大丈夫そうだったので俺は音響の所で座っている青山に合図した。
青山はそれを読み取り、ポップな音を流して会場はまだ誰もステージに居ないのに盛り上がった。
そこで計五人のクラスメイトが一斉に出てきて、歓声が更に大きくなった。
後ろに男子二名、中間部分で女子二人、そして一番先頭でセンターにいるのは里沙だ。
俺と敦は照明を赤くして更に盛り上がるように、大きく八の字を描いた。
五人は練習してきた成果をここぞという所で発揮してくれた。
とてもキレキレのダンス、それに「おー!」という関心の声が聞こえ、観客の大半はその場で立ち上がりジャンプして一緒に盛りがっていた。



