「昨日のどのタイミングで連絡先交換したの?」とか「どんな事を話したの?」とかの疑問点はねぇのかよ?」


何でさっきのは触れられて、暴言は拾わない都合の良い敦の頭に呆れて、学園祭始まる前にテンションが一気に下がってしまった。


「あ〜....じゃあそれについて、答えどうぞ....」


「おう!やっぱり気になってたか!
あのな?昨日部屋で落ち込んでたらな、電話掛かってきて、「知らない番号だな」って感じで応答したらまさかの里沙ちゃん!連絡網から俺の電話番号を調べて掛けてきたんだよ!!本当に嬉しかったなぁ〜。
掛けてきた用件は謝罪だったんだけど、俺はそんなの気にしないで普通に会話したら、案外いい会話出来たんだよ昨日!!
これっていい風来てるよな!?来てるよな!!」


そんな敦の熱弁を俺は無視してスマホの方へと目を移した。敦には謝罪があり、俺には昨日無かった。これで俺に着信履歴が無かったら、敦は完全に脈アリの可能性が高い。
何故か自分もハラハラしながらスマホ操作すると、自分の着信履歴にも見覚えのない電話番号が載っていた。


「あ〜....なるほどね...」


「おい栄治!!また無視ってんな!そんなに俺を無視って楽しいかよ?」


「あぁ〜ごめんな。まぁ頑張ってくれ。」