これより下のランクの生活になるのはゴリゴリだし、上も見ていない。幸せと感じている安定的なこの生活がベストだと感じている。
いつも通りの時間と道で学校へ向かっていくと、周りには沢山の生徒も歩いていた。早すぎもなく遅くもない、丁度いい時間帯に登校している気分にさせられた。
「おい〜っす!栄治君!!」
上機嫌でムカつく口調で俺の肩を叩いてきた敦は、朝からニコニコとしていた。
朝一から上機嫌の敦を相手するのは流石にめんどくさいし、今日は学園祭で大変なので俺は無視することにした。
「おいおいお〜い!相変わらずの無視っぷりだな〜おい〜!ういういう〜い!」
「何だようるせぇな!朝一からダル絡みしてくんなよ!」
流石に我慢出来なくなり、つい言葉を荒らげてしまった。だが、今の敦のテンションにはそれが無効化されているのか、ニコニコとしている表情は一ミリも変わらなかった。
「いやいや聞いてくれ給えよ栄治く〜ん。俺、実は昨日家に帰ってからな?里沙ちゃんと連絡先交換しただけではなくて、電話で話してたんだよぉ〜」
「へぇ〜。それは良かった良かった。それ以外は何も無い?あ〜無いのか。じゃあまた学校でな。」
「おいおいおい!そんな対応ないだろ〜。お前の親友がようやく一歩踏み出せたんだぞ?