事件は一旦幕を閉じたと思いきや、数日後にその場にいた二人の警官は死んでしまったという。銃で殺した警官の日記からは、あの女性が来たと乱雑に書かれていたらしい。

そこでドラマは終わり、竹蔵さんが映し出された。


「その後、その屋敷に行った人は数日後には必ず死んでいるといいます。
....女性はその屋敷にいたのはその屋敷の夫婦が、女性を匿っていたのは確かです。そして匿ってくれた夫婦をなぜ殺してしまったのか....それは殺しを楽しむ快楽主義者というのが有力でしょう。
彼女の霊は今でも屋敷におり、何も知らずに訪れた人に取り付いて楽しそうに殺しているのかもしれません....」


そこで一気にスタジオが明るくなり、二人のトークが始まった。次はよっちゃんの番で、右上には次に話す都市伝説の情報があった。そこには"ある本にある恐ろしい暗号"というタイトルが貼ってあり、俺はタイトルを目にした瞬間にワクワクが止まらなかった。

だが、次の瞬間にテレビは真っ暗になりパッと振り返ると母さんが、呆れた顔で見ていた。


「栄治。今日は早く寝なさい。明日学園祭よ?録画しといてあるからまた明日見なさい。ほら、さっさとご飯食べて。」



そう言われて、シチューの方へ向けると、シチューは既に冷めており、湯気もあのテカリも失われていた。