お父さんがボソッと呟いた。確かにお父さんの言う通り、今のままでは話の先、伝えたいことがまるっきり伝わらない。


「地球には休みが必要なんです!そこで私は地球から...いや神からある使命を授かりました!....それは神の使いの力を使って人間を滅ぼし、世界を救えという使命が!!」


あまりの静一先生の変貌に開いた口が塞がらなかった。
静一先生、まるで人が変わってしまったようだった。


「あぁ...来る!いよいよ、運命の時が!あぁ....なんとお美しい姿...

地球が綺麗になることを願っています....それでは皆さん、御機嫌よう。よい時を過ごしてくださいね。」


そう言うと、赤い液体が静一先生の頭の上から垂れてきた。それにキャスターの人も気付いた。


「え?は?え?え?血!?いや!いやぁぁ!!」


キャスターは泣き喚きながら、身体を左右に振ると、いとも簡単に静一先生の腕から離れた。


「あが...あばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばば」


メギュッ!ブチュ!....ブチブチブチッ!


生々しい肉がちぎれる音がテレビのボイスから聞こえてきて、思わず小さい悲鳴が漏れる。
映画では味わえない、リアルの恐怖がテレビ越しに伝わってくる。


「な、何なのこれぇ!」