「きゃァァァ!!誰かぁ!だれかたすけてよぉぉぉぉぉ!!」


「うるさい!!君の汚い声を全国放送させたいわけじゃない!黙れ!!」


静一先生が吠えると、キャスターは必死に口を閉ざした。
初めて会ったのはお兄ちゃんが一年の頃の学園祭だろうか?とてもクールでかっこいい、本とか読んでる落ち着きのある人という印象が崩れ去った。

キャスターが黙るのを確認すると、静一先生はニコッと笑いながらカメラに目線を合わせた。


「皆さんこんにちは。私は行方不明者になってた静一 享です。今回は皆さんに報告があるので、全国放送のライブ現場にお邪魔させてもらいました。」


静一先生はぺこりとお辞儀をする。一体何をするのかは、全くもって未知数、不気味だった。私とお父さんは場所を調べることを忘れ、テレビに釘付けになっていた。


「皆さん!我々人類は害虫です!命は大切にとかほざいているくせに食べる目的以外で殺しを行う。環境も自分達が楽したいがために平然と壊す!地球温暖化を止めようと言っても呼び掛けるだけ。当本人が何もやっていないのが殆ど。
地球は!我々人類というウイルスに蝕まれています!」


「な、何を言いたいんだこいつ....事件の事を報告しにきたわけではないのか?」