「...ごめんなさい....」
私はそう言うと、あまり美味しくないシチューをまた一口と食べていく。
私の兄、西条 栄治はさっきのニュースのように行方不明。
兄ちゃんのクラスは消滅した。生き残ったのは敦さんだけ。その敦さんはまだ警察が保護しているって話。
理沙さんが死んでしまったのをきっかけに、次々に死んでいくクラスメイト。そして一週間前にはクラスメイトである人が銃を乱射、大量殺人が起きた。その人も山奥の小屋の中で発見されて、そこには兄ちゃんの血も検出されたらしい。
お兄ちゃんは二人目の死亡者、千恵さんとの関わりもあって、事件当日には銃乱射をした諜報人と行方不明者の三人、そしてもう亡くなったらしいけど見知らぬ人と何処か出掛ける姿を目撃されていた。
そしてその後病院に運ばれたのは兄ちゃん含め三人。その内一人は強盗で身柄を確保されて、現在も行方不明。そこからの発展はまるでない状況。
兄ちゃんは前々から警察から目を付けられていたし、銃乱射の犯人の死体のそばに血も検出されたこともあり、ネット民はお兄ちゃんが犯人と決めつけ、散々な言い草。
遂には私達の家まで特定して、様々な嫌がらせを受けて来た。メディア人も今も家の玄関近くに待機しているに違いない。
学校の友達だった子も私を避けていた。
