恐怖の渦の中


「当然教える。電話でな。まぁ手間も省かれ、君達はあの屋敷へと行った。そこで何があったのか、何を知ったのかは事細かく潤平君から聞いたよ。

とにかく潤平君が生き残ってくれてよかった。彼はクラスメイト惨殺事件に協力してくれそうな奴だったからね。
"殺すのも救い"
"あんな苦しい思いをクラスメイトにさせていいのかな?"
"いずれこの呪いは全世界に拡散する。今の内に止めないと"
って囁くと、潤平君はロボットのように動いてくれた。

後は君を騙して公園へ呼び出して、二人っきりで最後に殺しあって貰う。だが、君は生き残った。おめでとう。」


俺は思いっきり床を叩いた。相手を殴れない怒りは床へぶつけられた。


「何がめでたい!?悪いとか言いつつ、結局は利用した。本気で思ってはないんだ!!違うか!?」


「本当に悪いと思ってるんだよ。俺は呪いを解きたい。なるべく犠牲者だって出したくない。だが、対象者になったからにはしょうがないだろ?それなら俺の今後に活かした方が合理的だと思わないかい?」


「てめえ...ぶち殺す!!死んでも!」


「あぁわかったわかった。だが、お前に残されてる時間はあと少し、俺の話を黙って聞いていた方がいいんじゃないか?」