恐怖の渦の中



────────────────────


俺には君と同じく親友がいた。敦君というより潤平君に似ている。言わいる頭が良くて正義感のあるやつだ。
名は五里 仁。近所だったし、親同士話が合うこともあり小さい時から一緒に遊んでいた。

お互い学校も同じ、二人三脚で高校まで一緒に通った。あいつはそこそこ顔がイケてたから、まぁまぁモテたなぁ〜。

高校三年、進路の話が出た時に仁は当然警察の道、俺は今やっているカウンセラーの道を選んだ。
理由は仁に昔から言われてた事があってな、俺は自分がその道が合っていると思ったんだ。

"お前は人の相談とか聞くの上手いし、話してると落ち着くからそういう道選べば?"

アイツが俺に相談話を持ちかけ、解決した時に口癖のように言う言葉だ。
俺自身その道に行くのは抵抗は無かった。仁とは離れてしまうのが少し不安要素ではあっが、仁は身体能力も優れていた。あいつなら大丈夫と確信していたんだ。

卒業後も俺達は連絡を取り合っていたし、時々会ったりしていた。仁はいつも明るく、元気にやってたんだ。

だがある日の仁からの電話は違った。俺は仕事終わりに家でカフェオレを飲んでのんびりしてたんだ。その時に電話がかかった。


「おう仁。どうしたんだ?また上司に怒られたか?」