俺は怒鳴ったが、和一先生はあくまでも冷静、聞き流しているように思えた。
そこで和一先生は埃だらけのベットに近付くと、そのベットを払って腰を掛けた。
右手に持っていた煙草を口へ運び一服する。


「ふぅ....栄治君、確かに俺は悪用した。人を殺すように唆したのは俺だ。俺がみんなを殺したようなもの。だが、いずれはアイツに殺される奴ら。死ぬのが早いか遅いかの問題だろ?」


「違う!確かに呪いの対象者ではあるが...助かる希望はある!!命を救えた!!」



「無理なんだよなぁ〜それが。栄治君、物事を理想論で片付けようとするなよ。現実的にみろ。」


「....何でそう言える?経験者だからなのか?」


和一先生は鼻で笑う。人を小馬鹿にするような感じに。


「栄治君、俺はアイツを見たことがないんだが。」


「え?」