俺達の身体はそのハンドルを切られたのと連動し、為す術なく翻弄された。


「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!な、なんで!何でお前がいるんだよぉぉぉぉ!!こっちに来るな!!僕は耐えた!!耐えた筈だろうぉぉぉぉ!!?」


矢沢さんは前方を見ながら錯乱していた。言葉の意味的には、このタイミングで矢沢さんは俺達でいう運命の七日目にさしあたったのだ。

昔のトラウマが引き出され、矢沢さんは正気を保てず、アクセルを全開にしながら車を左右に振った。

車がスピンしそうな勢いで、俺達は何も出来ない。


「ッ!!危ねぇ!!伏せろぉぉおおお!!」


敦が吠えた。俺は車の前方へと目線をやった。目の前には大型トラック、正面衝突は防ぎようない。

俺は咄嗟に加奈を抱き締め、衝撃に備えた。


トラックに衝突する音と同時に、凄い衝撃が俺を襲った。

俺の意識はプツリと消えた。