「何もありません。」


「みんなから何か連絡とかは?....
無さそうね。じゃあ今日も張り切って頑張ろうね。じゃあ終わりにしましょう。
号令お願い。」


俺達はまた立ち上がり、青山の指示に従って事を済ませると、各自行動を開始した。


俺たちのクラス発表の予行練習まで少し時間があった。その間は各自残っている仕事を仕上げていた。
俺の担当は模擬店の看板作りだった。看板作りは後はペンキ塗りだけで、後は暇になる。
その暇な時に読書をしているとクラスの皆からぼこぼこにされるのは目に見えているので、大体皆は他の所の手伝いをする。


俺はそれを察していたからこそ、今でも同じ所を何回も塗っていた。
だが、ここで誤算が生じる。看板設置の担当が俺の他に、加奈と里沙と永島 長富だ。

長富とはあまり話はしないが、結構サボりぐせというか何処か気力がないので、全然長富の筆は動くことは無い。
加奈は黙々と頑張るっと言った感じだ。喋らない分、筆を動かすのが早い。だが、少しマメな性格が出ているのか、少しでも気に入らないとそこにだけ集中するのがいい所だ。

当然俺はギリギリまではバレないように仕事をサボる。

だが、ここで里沙の登場だ。