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題名:実験開始から四年
〇月☆日
食事には有難みが大切だ。最近αとβは無心で食うようになり、食べない日も増えてきた。
二人ともだいぶ喋れるようになり、教育をしたりもしているが、二人とも食事には満足しなくなってきたようにも思える。
いずれ、自立した時に別の食事をとってしまう事が起こるかもしれない。そう思い、断食を行った。
食べ物の有難み、人肉が食べたい、それ以外はいらない、そう思わせる為の行動だがそれが間違っていた。
αはβを喰ってしまったのだ。あまりの空腹で我慢出来なくなったのか、βに噛み付いたとみた。βは比較的温厚な性格だったので、されるがままにされたという感じだ。
因みにαは女、βは男だ。まるでカマキリの共喰いのようにも感じた。
そこからαは性格が荒くなった。それも当然、今まで食べてきたのが人間ということを知ったからだ。私が手を差し伸べると急に噛み付き、噛みちぎろうとしたのだった。
βという重要な被験者一人を失ってしまったが、同時に得られた事も多い。
まず、αは通常の四歳児とは思えない身体能力を身に付けていた。そしてαの好きな部位は人間の"脳みそ"だった。



