すると、後ろからビシャビシャと水が地面に弾ける音がした。その音の正体は何となく分かっていた。
単に貰い吐きをしたくなかったのと、加奈は女子だ。そんな配慮もあり、俺は見たくもない白骨死体の山を見つめた。
だが、そんな白骨死体になんなく野宮さんは近付いて調べていた。仕事の事もあるが流石と思った。
「...これは報告書にあった死体か。成程、中々の数の人間が亡くなってるな。」
「報告書って....都市伝説のテレビに言ってた"行方不明者の遺体"ですか?」
俺の質問に野宮さんは調べながら答えた。
「そうか、君達はそれで矢沢さんの事を知ったわけか。
あの都市伝説の番組は俺も見たよ。酷似していたんで気にはなってたんだ。
まぁ結論から言えばそうだな。だが....不可解なことがいくつかある。」
俺達は吐き気を堪えながら野宮さんの言葉を黙って聞いていた。
「まず一つ目は、死体の時間だ。
六年間誰も入ってなくて、これが六年間の死体ならこんなに進行が遅いわけがない。
それに、これを見てくれ。」
野宮さんは自前の小さい懐中電灯で白骨死体の下にある白い粉を照らした。
「これは...何の粉ですかね?」
「調べてみないと分からないが、これは恐らく白骨死体を粉状にしたものだ。」



