恐怖の渦の中



「どうだった?そっちの方は。こっちなんてホコリ被った椅子とか机しか無かった。」


「...俺はこんなもんを見つけたぞ。」



そう言うと、俺は青山に写真を見せた。青山は目を見開き、写真から俺に目線を合わせた。


「これはここにいた夫婦か?何処にあった?」


「本の下敷きにされてたよ。なんでそんな所にあるかは謎だがな。」


「でもこれで確信したな。写真には女の人は居ないということは、女の人はこの家には本来いるはずのない人間だった。なんらかの理由で匿った、或いは侵入したんだろう。」


俺達がそんな話をしていると加奈と野宮さんも集まった。
二人とも見つけられたものは何もなく、一階の成果は俺が見つけた写真のみだ。


「それじゃあ残るは二階だけか。...これでなにも無かったらどうするつもりだ?」


野宮さんは俺達に質問するが、それに応えるやつはいなかった。

想像以上の収穫のなさに焦っていた。よくよく考えれば政府の人間が何かしらの理由で来たのだ。そうそう俺達が欲しがってる情報を置いていく訳がないのだ。



"....ヒタ...ヒタ..."



落ち込んでいてぐうの音も出ない状態、静寂に包まれていたからこそ、今の音は爆発でも起きたくらいの衝撃を受けた。
全員がその音が聞こえた方に視線をやり、更なる音をまった。