食事場には何も無かった。
出てくるのはボロボロの包丁くらいだった。
次にその右にあるドアを開いてみると、そこにもまた部屋。だが、少し豪華そうな部屋だった。
ホコリまみれで変色はしているものの、絨毯が敷いてあり、丸机の近くで窓の外を向くように置いてある座り心地良さそうな椅子も、ホコリや傷んでいなければかなりの値段がつきそうなもの。
恐らくここはリビングか何かだろう。窓の外をみながら、丸机に紅茶などを啜っている映像が目に浮かんだ。
横にはたくさんの本が棚に並んでいたが、どれも辞書並みに厚く、とてもじゃないが読めたものではない。外国本ばかりだった。
「...やっぱりここの屋敷だけおかしい。こんな村に不自然な洋風なんて....ん?なんだこれ?」
俺が気になったのは本の下にあった紙切れだった。
俺は破れないようにそうっと取り出すとそれは二人の男女がこれまた高そうな服を着ながら、上品に撮っている写真だった。
俺はここに住んでいた夫婦だとすぐに分かった。だが、不可解なことに気付く。
「なんでこんな大切な写真を本の下に隠すんだ?普通こういうのは額縁とかに飾っておくもんじゃねぇのか?」
そんなことを呟くと、急に誰かから肩を掴まれた。
俺は身体をビクッと跳ねさせ、後ろを振り返るとそこには青山がいた。



