「いつも俺の後ろしか付いてこない役ただずも、言う時は言えるじゃないか。

....分かった。同行しよう。だが、勝手な行動や場から急に離れたりしたら即お縄か、場合によってはこれだぞ?」


野宮さんは俺達に黒い銃を照らした。
だが、そんな事をしようとも思ってない俺たちにとっては、まるで関係ない脅しだった。

俺達はあっさりと承諾し、野宮さんと坂目さん含めた八人は村へと通じる通路の手前に集まった。

ついこの前まで敵目線でいた野宮さんが、同意の元隣にいるのはとても心強く感じた。

奇妙な感情が心に沸き起こりながら、一番最初に通路に足をかけた。


通路は這ってでしか行けない造りになっていて、ちょっとばかし顔を顰めるが、諦めて素直に這って前へ前へと進んでいった。

目の前は真っ暗で、あるのは手が地面に擦れるのと後ろで次の人が進んでくる音だけだった。
だが視界がないからか、この先に何があるのかも分からなく、不安でしかなかったが、頭に何が当たった。

当たったものがなんなのか、手当たりで調べると、土の壁があるのが分かった。つまり、この上にはさっきと同じく板があることが予想された。

俺は上の方に手をやって、這っていて力が出ない中、精一杯力を入れた。